ethereum(イーサリアム)<$ETH>

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Ethereumに関する情報
シンボル ETH 正式名称 Ethereum
カテゴリ 対応取引所数 451
現在価格 168,450円 ($1,572) 取引量(24h) 3,396,155,811,679円 ($31,692,679,212)
最大発行枚数 102,312,743枚 循環流通枚数 114,907,798枚
時価総額 19,356,151,871,841円 ($180,630,202,520) 還元方式
暗号方式 Dagger 承認方式 PoW(Proof of Work)

イーサリアムとは、2013年にヴィタリック・ブテリン(当時19歳)により発表されたブロックチェーンプラットフォームの名称です。

このプラットフォーム内では、ETH(Ether:イーサ)と呼ばれる仮想通貨を利用することができます。
ただ、一般的には、「プラットフォーム」と「仮想通貨」をあわせてイーサリアムと呼ばれることが多いです。

イーサリアムと同じく、仮想通貨(またはその開発プロジェクト)の中には、

  • ブロックチェーンプラットフォーム名
  • ブロックチェーン上で稼働する仮想通貨名
が異なっているものが多々存在します。
Coincheckがハッキングされた際に約560億円近くの窃取被害にあった「XEM(ゼム)」は、プラットフォーム(開発プロジェクト)名は「NEM(ネム)」ですが、仮想通貨名は「XEM(ゼム)」だったりします。

ちなみに、例に漏れず、このXEMも仮想通貨を含めて「NEM(ネム)」と呼ばれています…ややこしいですねぇ(笑)

イーサリアムは通貨としての人気が高く、ビットコインに次ぐポジションを獲得しています(イーサリアムの最新価格・時価総額はhubexchangeの「仮想通貨検索 > イーサリアム」をご参照ください)。

人気の理由は、ブロックチェーン技術を利用した分散型アプリケーション(DApps)が容易に開発できる点にあると言えます。

そのため、ブロックチェーン技術によるプロダクト開発を目指す企業や組織は、イーサリアム上のプラットフォームを利用することにより、独自で開発する手間を省くことが可能となり開発コストを抑えることができます。

ブロックチェーンの技術や活用事例については連載企画『ブロックチェーンの未来』の下記記事をご参照ください。

[01] そもそも「ブロックチェーン」とはなんなのか?

ビットコイン以外の仮想通貨の総称をアルトコインと呼びますが、その人気の高さから「アルトの王」と評されることもあるイーサリアム。
本記事では、そんなイーサリアムの特徴、メリット・デメリット、歴史についてわかりやすく解説します。

イーサリアム(ETH)の特徴は?

イーサリアムの特徴は、

  • スマートコントラクト
  • 分散型アプリケーション(DApps)
  • 定義された共通の開発規格「ERC規格」

上記3点に集約できます。

ビットコインような決済手段ではなく、独自のアプリケーションを構築するためのプラットフォームとして開発されたのは有名は話ですが、それぞれの特徴を詳しくみていきたいと思います。

スマートコントラクト

イーサリアムは、スマートコントラクトを実装しています。

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上に予め用意した契約を、第三者を介さずに条件に応じて自動的に履行することができるシステムのことです。

従来の契約方式では、第三者を仲介して契約を行うことが基本です。
例えば、ECサイトを代表するAmazon(のマーケットプレイス)では、出品者と購入者における売買契約をAmazonが仲介することにより行っています。

スマートコントラクトは、契約を自動的に履行することによりAmazonのような役割を行う第三者の仲介をなくすことで以下のようなメリットを生み出します。

メリット 概要
仲介コストの軽減 第三者が不在のため仲介する際に必要であった手数料が必要ありません。
契約者の信用が不要 自動化により一度書き込んだ契約は必ず履行されるため、契約者は不正を働くことができません。

スマートコントラクトは、よく自動販売機に例えられます。

本来であれば、商品はスーパーやコンビニ等の第三者である小売店を仲介することで売買契約が結ばれて購入者の手に渡ります。

しかし、自動販売機は第三者を介さずにボタンを押すだけで売買契約が自動的に履行されて商品を購入することができます。

【図解】

こうした自動化された契約履行システムは、既存のシステムよりもスマートな社会を目指すことができると言われています。

著作権料の支払のスマートコントラクト処理を狙う「Spotify」

たとえば音楽業界では、ブロックチェーンを用いた権利情報のデータベース化と、 権利処理の仕組み化をめざす企業が登場しています。

スウェーデン発のSpotifyはアーティストへの適正なロイヤリティ支払いのため、2017年 4月にBCスタートアップ企業の Mediachainを買収しました。
Mediachainでは、分散化したP2Pのデータベースでアプリと各メ ディア、情報を紐付けるサービス、クリエイターのための権利帰属エンジン、 クリエイターに作品の使用料が渡るようにするための仮想通貨を開発していますが、Spotifyでは現状、自社の提供楽曲とそのアーティストおよび楽曲の権利者とを紐付けるテクノロジーの開発を進めています。

分散型アプリケーション(DApps)

DAppsは、政府や企業などの中央管理者がいなくても稼働するオープンソースのアプリケーションのことです。

アプリケーションの仕様変更は、運営者によるものではなくユーザー間での合意によりプロトコルの変更が行われます。

また、アプリケーション内で発生したトランザクションのデータは、中央集権的なサーバーではなくブロックチェーン上に全て記録される仕組みになっており、アプリケーションを利用するユーザー間で管理することで以下のメリットがあります。

メリット 概要
管理コストの軽減 ユーザー間での管理となるため、アプリケーション管理に必要であったサーバー等のコストを減らすことができます。
データ損失リスクの低減 アプリケーションを全てサーバーにより管理した場合、サーバーを攻撃されてしまえばデータを損失してしまいます。しかし、ユーザー間での管理では、1人が攻撃されても他のユーザーでデータを補完すれば良いのでデータ損失のリスクを減らすことができます。

さらに、DAppsでは独自のトークンの発行を行い、アプリケーション内で流通させることが可能です。

仮想通貨におけるトークンとは、ビットコインやイーサリアムのような既存のブロックチェーン技術を使用して作成する仮想通貨のことです。

このトークンは、アプリケーション内で利用することも可能ですし、取引所に上場していれば売買することも可能なものです。そのため、ユーティリティ的なトークンにもかかわらず、将来的な値上がりによるキャピタルゲインを目的に投機的に購入する方も多くいます。

共通の開発規格「ERC」

イーサリアムでは、代表的な規格である「ERC」に準拠してトークンを作成・発行します。

本来、異なるプロトコルを使用している仮想通貨では、それぞれのプロトコルに合わせた仮想通貨を保存するためのウォレットや、送金等の規格を開発する必要がありました。

イーサリアムはそうした手間を省くため、「ERC-20」「ERC-773」などのERCを付した規格を定義することで、容易にトークンを作成できるようになっています。

このため、イーサリアムは、仮想通貨の独自開発の手間を省き、当該規格を採用した取引所、あるいはウォレットでの一括管理を容易にして、企業や組織、または個人の仮想通貨事業への参入障壁を軽減させることができるというわけです。

ICOで活用…各国の規制強化でどうなるか?!

ICO(Initial coin offering)とは、直訳すると「新規通貨公開」となり、企業等が「新しい仮想通貨を発行する」ことにより資金を調達する手段のことを言います。

これまでICOのほとんどが、イーサリアムベースの「ERC-20」に準拠するトークンにより行われました。
その理由としては、上述したように、イーサリアムを活用することにより仮想通貨を独自開発する必要がないため、コストが削減できて容易にトークンを作成できるからです。

しかし、ICOはマネーロンダリングや犯罪組織の資金源となる可能性が高く、2017年9月の中国のICO全面禁止を皮切りに各国で規制が始まっています。

日本も例外ではなく、2018年2月にICOの規制に関するアナウンスがはじまり、現状は金融庁による「暗号通貨交換所」としての認可がおりていない場合には「違法」となり、ICOを行うことは極めて難しい状況になっています。

日本における仮想通貨(暗号通貨)の法律関連の記事

[連載] はじめての仮想通貨の法律
実施年月(予定) ハードフォーク名
2015年7月 フロンティア(frontier)
2016年3月 ホームステッド(homestead)
2017年10月 メトロポリス(metropolis) 前半:ビザンティウム(byzantium)
2019年2月 後半:コンスタンティノープル(constantinople)
2019年後半(予定) セレニティ(serenity)

イーサリアムは上記の4つのハードフォークを経て、Casparと呼ばれるプロジェクトにより、コンセンサスアルゴリズム(合意形成アルゴリズム)をPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へと完全移行する予定です。

コンセンサスアルゴリズムについてはの下記の「Bitcoin(ビットコイン)」の記事をご参照ください。

Bitcoin(ビットコイン)- コンセンサスアルゴリズム

なお、ハードフォークには別のチェーンを作り出して新しく仮想通貨を発行するものもありますが、イーサリアムの場合はアップデートによるものなので新しい通貨は発行されません。

2019年2月にハードフォークのコンスタンティノープル(メトロポリスの後半)が実施されました。その際に「マイニングの難易度調整」「PoWからPoSの準備」が行われています。

そして、2019年後半に計画されている最後のハードフォークであるセレニティにより、「PoWからPoSの完全移行」が行われる予定です。

イーサリアム(ETH)の問題点

  • 独自言語による弊害
  • スケーラビリティ問題

イーサリアムは、プラットフォーム開発において、その全てが優れている…わけではありません。そんなイーサリアムの問題点を見ていきましょう。

独自言語による弊害

イーサリアムでは、「JavaScript」「Python」等のような汎用言語ではなく、独自のプログラミング言語である「Solidity」を使用しなければなりません。

このため、イーサリアムで開発を行うためには新しく言語の習得が必要となり、開発を行うためのハードルを上げていると言われています。

一方で、同じプラットフォーム型の仮想通貨である中国版イーサリアムと呼ばれるNEO(ネオ)や、日本で人気の高いLisk(リスク)は「JavaScript」等の一般的なプログラミング言語で開発が可能となっています。

そのため、イーサリアムは、これらの仮想通貨と比べると相対的に開発の難易度が上がっていると言えます。

スケーラビリティ問題

スケーラビリティ問題とは、トランザクションの増加により処理できるトランザクションの容量を超えてしまい、トランザクションが詰まってしまう(処理可能な許容範囲を超えた)状態のことを指します。

これは、イーサリアムのブロックチェーン上に連鎖するブロック1つ1つのデータ格納容量が小さいことや、そもそも処理速度が遅いこと等の理由で発生します。

イーサリアムの場合は、利用者の増加、ICOの増加、DAppsの増加などの理由から、スケーラビリティ問題が発生しています。

ただし、スケーラビリティ問題は、今後のハードフォークによるアップデートにより解決が見込まれています。
例えば、先述したCasparによるPoS移行によりマシンエネルギーの削減による効果や、Plasmaによる根本的な処理速度の向上、Raiden Networkによるトランザクションの一部をイーサリアムの本体のブロックチェーンとは別のチェーン(サイドチェーン)で処理を行い処理速度を向上させることによる解決策が考えられています。

スケーラビリティ問題は、交通渋滞のようなイメージです。トランザクションがトラック等による「荷物の搬出入(移動)」、ブロックに格納するデータを「荷物」だとすると、荷物を運ぶためにはたくさんの車が必要となります。

しかし、車をたくさん増やしすぎると交通渋滞が起こってしまい荷物を運ぶのに時間がかかってしまうのです。

その解決手段として、車体を大きくして荷物を運べる量を増やしたり、車のスピードを速くして短期間に運べるようにしたり、一部の荷物を別の道で運ぶような方法が取られているわけです。

イーサリアムにはこうした問題点はあるものの、ERC規格が定義されていることや、対応取引所が多いこともあり、依然として開発者には人気[出典:1]があり、その地位を堅持しているようです。

イーサリアム(ETH)の軌跡/タイムライン

イーサリアムは、ヴィタリック・ブリテンにより開発されました。
当時19歳であった彼は、2013年にホワイトペーパーを公開。その後、イーサリアムは当時として最大規模と約16億円のICOを成し遂げて、2015年に正式に公開されました。

年月 アクション
2013年11月 イーサリアムのホワイトペーパー公開
2014年7月 イーサリアムのICO開始 1BTCあたり2,000ETHで取引2015年7月:イーサリアムがローンチ
2015年7月 ハードフォーク/フロンティア(frontier) イーサリアムのブロックチェーン、プラットフォームのバクの修正
2016年3月 ハードフォーク/ホームステッド(homestead) セキュリティの向上や、マイニングの難易度調整
2016年6月 「the DAO事件」の発生 ハッキングにより約360万ETH(当時52億円相当)が盗難被害
2016年7月 ハードフォークによりイーサリアムクラシック誕生 「the DAO事件」の対応を巡り、運営が分裂したことによりハードフォークが行われる。
2017年10月 ハードフォーク/メトロポリス(metropolis) > ビザンティウム(byzantium) 匿名性の強化や、PoS移行準備
2019年2月 ハードフォーク/メトロポリス(metropolis) > コンスタンティノープル(constantinople) PoSの本格移行への準備

[参考] イーサリアム(ETH)を取り扱っている日本の暗号資産取引所(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨 手数料
BTC  ETH  LiteCoin  ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH  Maker  Taker 
BitFlyer  × × × × 0.01 ~ 0.02%
BTC/Altcoinで異なる
Coincheck × × × 0% 0%
SBI VC × × × ×
2019年6月28日廃止
× × 0% 0%
DMM Bitcoin  × × × 0% 0%
GMOコイン  × × × × -0.01% 0.05%
FISCO × × × × × × × 0 ~ 0.3%
BTC/Altcoinで異なる
Liquid by QUOINE × × × × 0% 0%
Bitbank × × × × × × -0.05% 0.15%
Bitpoint × × × × × -0.01% 0.05%

全世界の暗号資産取引所の一覧&比較はhubexchangeの「取引所検索」をご利用ください。


日本の取引所の暗号資産別取引手数料率(現物)の一覧(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨
BTC  ETH  LiteCoin ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH
BitFlyer  Maker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Taker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Coincheck Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
SBI VC Maker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
Taker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
DMM Bitcoin  Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
GMOコイン  Maker -0.01% -0.01% -0.01% -0.01% × -0.01% × -0.01% × ×
Taker 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% × 0.05% × 0.05% × ×
FISCO Maker 0% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Taker 0.1% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Liquid by QUOINE Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Bitbank Maker -0.05% -0.05% -0.05% × × -0.05% × × × ×
Taker 0.15% 0.15% 0.15% × × 0.15% × × × ×
Bitpoint Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
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hubexchangeのメディア部門を担う「編集部」の公式アカウントです。 編集長はもぐらいだー(ikenaga)。ハッキングされた取引所の事象発生から現在までを追う「ハッキング探偵」などの企画立案や執筆時マニュアルの策定などの編集部内外の標準化ツールの整備に注力中。メディア事業に興味があるアシスタント希望者求む!
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