BitcoinCash(ビットコインキャッシュ)<$BCH>

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BITCOIN CASH ABC [FUTURES]に関する情報
シンボル BCHABC 正式名称 BITCOIN CASH ABC [FUTURES]
カテゴリ 対応取引所数 55
現在価格 円 ($) 取引量(24h) 円 ($)
最大発行枚数 循環流通枚数
時価総額 円 ($) 還元方式
暗号方式 承認方式

ビットコインキャッシュ(BCH、取引所によってはBCC)は、2017年8月に処理速度が遅くなる「スケーラビリティ問題」を解決するために開発陣の意見の相違から、ビットコインで初めてハードフォーク(ブッロクチェーンの仕様変更)による分岐を行い誕生した仮想通貨です。

スケーラビリティ(問題)とは、トランザクションの増加により処理できるトランザクションの容量を超えてしまい、トランザクションが詰まってしまう(処理可能な許容範囲を超えた)状態のこと。仮想通貨解説の「Ethereum(イーサリアム)」記事の『スケーラビリティの章』にも詳しく記載しておりますのでご参考ください。

このビットコインキャッシュのハードフォークを機に、ビットコインは

  • ビットコインゴールド(BTG)
  • ビットコインダイヤモンド(BTD)
  • スーパービットコイン(SBTC)

などのように次々とハードフォークによる分裂を起こしました。

しかし、これらのハードフォークコインは、セキュリティに脆弱性があったり、開発陣が分裂したコインを私利私欲のために売りさばく…といった悪い面が多々見られたこともあり、日本の金融庁はビットコインのハードフォークコインはビットコインキャシュしか認めていません。

また、2018年11月にビットコインキャッシュは、開発陣のアップデート内容の相違からハードフォークが行われて、ビットコインABC(BCHABC)と、ビットコインSV(BCHSV)に分裂しました。

後述しますが、このハードフォークは、ビットコインキャッシュの技術的な進歩というよりは”開発陣同士のエゴ”による側面が強く不毛な争いでもあったため、ビットコインキャッシュの発展を望む支持者を失望させ、結果的には価格が急落しました。

これに伴い、ビットコインキャッシュの普及を推進していたSBIホールディンスCEOの北尾 吉孝氏は、日本の大手仮想通貨取引所であるSBIバーチャルカレンシーにて、2019年4月にビットコインキャッシュの取扱を停止を発表しています(出典:『ビットコインキャッシュ取扱い廃止の手続き等に関するお知らせ(PDF)』 / SBIバーチャルカレンシーズ株式会社(2019年4月22日))。

2017年後半頃には、ビットコインキャッシュ(BCH)は「本物のビットコインに成りうる可能性がある」との理由から根強い人気がありましたが、2019年4月現在では影が薄く成りつつあるのが現状です。

本記事では、そんなビットコインキャッシュの特徴から歴史までをわかりやすく解説したいと思います。

ビットコインキャッシュ(BCH)の誕生理由

ビットコインキャッシュは、ビットコインの処理速度が遅くなる「スケーラビリティ問題」を解決すべくハードフォークによるブロックチェーンの分岐(分裂)によって誕生した仮想通貨です。

ビットコインを含めたブロックチェーンを活用している仮想通貨は、1つのブロックで処理できるトランザクションの容量に限りがあります。

スケーラビリティ問題とは、トランザクションの増加により1つのブロックで処理できるトランザクションの容量を超えてしまい、トランザクションが詰まってしまう状態のことを指します。

そのため、ビットコインの需要が増えれば増えるほど「トランザクションの詰まり」により決済や送金に時間がかかってしまい現実世界で実害が生じてしまいます(現に2017年後半ではビットコインの実需の増加から本来は1時間程度であった送金時間が数日かかることもありました)。

このスケーラビリティ問題を解決すべく以下の方法が考えられました。

セグウィット(Segwit)

セグウィットとは、トランザクション(取引データ)に含まれる署名情報(送信元情報など)を分離して、別領域に格納することでトランザクションのデータサイズを小さくする技術です。

簡単に言えば、データを圧縮して1つのブロックで処理できるトランザクションの容量を増やすことです。

Segwitとは、「Segregated Witness(署名領域の分離)」の略語で、トランザクション(取引データ)に含まれる「scriptPubKey」「scriptSig」という署名情報(送信元情報など)を分離して、別領域である「Wintness」に格納することでトランザクションのデータサイズを小さくする技術です。仮想通貨解説の「Litecoin(ライトコイン)」記事の『Segwitを実装』にも詳しく記載しておりますのでご参考ください。

ビックブロック(Big Block)

ビッグブロックとは、ブロックの処理能力を向上させることで、1つのブロックで処理できる容量を増やす技術です。

簡単に言えば、ブロックのデータ格納サイズを大きくすることで、1つのブロックにさらに多くのトランザクションを詰め込めるようにすることです。

この2つ方法のうち、「セグウィット」を推奨したのがビットコインの開発陣であり、「ビッグブロック」を推奨したのがビットコインキャッシュの開発陣でした。
結果、どちらを選択するか両陣営で折り合いがつかなかったためハードフォークによる分裂が行われました。

このような流れの中で、2017年11月にビットコインでも、「ビックブロック」に対応するために「セグウィット」を導入したブロックにブロックサイズを2倍にする「Segwit2X」案によるハードフォークでの再度分裂する予定でしたが、セキュリティの脆弱性等の理由から中止となりました。

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴は?

ビットコインキャッシュは、ビットコインの問題点を解決すべく開発されました。

このため、基本的にはビットコインと同じように決済・送金を目的として開発が進められていますが、以下の部分でビットコインと異なる特徴があります。

  • ブロックサイズ
  • マイニング難易度調整

これらの特徴を詳しく見ていきましょう。

ブロックサイズ

ビットコインキャッシュは、先述した通り「スケーラビリティ問題」を解決するためにブロックサイズを拡大させることを目的として誕生しました。

ビットコインはブロックサイズが1MBの容量でしたが、ビットコインキャッシュはブロックサイズが8MBの容量になるように開発されました。

さらに、2018年5月にはビットコインキャッシュはさらなるハードフォークを行いブロックサイズを32MBの容量まで増やしました。ここでのハードフォークは分裂はせず単なるバージョンアップになります。


ハードフォークと聞くと「必ず仮想通貨が分裂(分岐)する」と思いがちですが、ブロックチェーンネットワーク参加者(=マイナー)の同意があれば、チェーンは分岐するものの一方のチェーンのみが「正」とされ、仮想通貨自体は分裂を起こさず、同一仮想通貨のままブロックが追加されていくことになります。

このため、ビットコインと比べるとブロックサイズだけを見れば、1つのブロックで32倍のトランザクションを処理できるようになっているわけです(実際にはビットコインはSegwitを実装しているため倍率は異なります)。

マイニング難易度調整

ビットコイン、ビットコインキャッシュは、マイナー(採掘者)が行うマイニング(採掘)により約10分ごとにブロックの承認作業が行われます。

ここでのマイニングは、PoW(Proof of Works)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムにより複雑な計算式(「ナンス値」を見つける作業)を一番速く解いたマイナーがブロックの承認、そして、報酬が貰えるようになっています。

この計算の大部分が、ASICと呼ばれる計算に特化したマイニングマシンを用いて行われます。

ビットコインを含むブロックチェーン上に構築されている仮想通貨は、ブロックチェーンネットワークに参加するユーザーの演算力(CPU/GPU)の供出を受けて、ブロック(データ群)を生成し鎖状につなぎあわせています。仮想通貨解説の「bitcoin(ビットコイン)」記事の『マイニングの章』に詳しく記載しておりますのでご参考ください。

マイニング難易度調整とは、この計算式・・・つまりは、「ナンス値」発見の処理にかかる計算量の調整のことを指します。

ビットコインでは、NSA(Normal Difficulty Adjustment)と呼ばれる難易度調整プログラムにより調整作業が行われます。NSAは、2016ブロックごとに難易度の調整が行われて、2016ブロックの1つ前のブロックの承認時間を参照して難易度を調整します。

ビットコインキャッシュでは、DAA(Difficulty Adjustment Algorithm)と呼ばれる難易度調整プログラムにより調整作業が行われます。DAAは、基本的にブロック数ごとに難易度調整が行われます。

ただし、あまりにも頻繁に難易度調整が行われるとブロックの承認時間を一定に保つことが困難になってしまうので、計算式を解く速さを示すハッシュレート(採掘速度)が急激に変動する際に難易度調整を行うプログラムとなっています。

このため、ビットコインキャッシュはビットコインよりも約10分の承認時間を乱すことなく安定的に決済・送金を行うことができると言われています。

ビットコインABC(BCHABC)とビットコインSV(BCHSV)の論争

2018年11月にビットコインキャッシュは、開発陣のアップデート内容の相違からハードフォークによる分裂が行われて、以下の仮想通貨が誕生することとなりました。

  • ビットコインABC(Bitcoin Adjustable Blocksize Cap:BCHABC)
  • ビットコイン・サトシヴィジョン(Bitcoin Satosi Vision:BCHSV)

ビットコインキャッシュも、「スケーラビリティ問題」を解決すべくビットコインのハードフォークにより誕生をしましたが、今回の分裂はビットコインキャッシュの利便性の追求というより開発陣のエゴによる部分が大きく、開発陣同士の不毛な戦いであったため市場参加者を失望させました。

ここでは、そんなビットコインABCと、ビットコインSVの論争について解説します。

ビットコインABC(BCHABC)とビットコインSV(BCHSV)の違い

ビットコインABC ビットコインSV
開発陣(クライアント) Bitcoin ABC Bitcoin SV
主力メンバー ・ロジャー・バー
・ジハン・ウー
クレイグ・ライト
ブッロクサイズ 32MB 128MB
その他の主要アップデート ・オラクル活用によるスマートコントラクト実装
・クロスチェーン実装」

スマートコントラクト(Smart contract)

ブロックチェーン上に予め用意した契約を、第三者を介さずに条件に応じて自動的に履行することができるシステムです。

オラクル(oracle)

ブロックチェーンのネットワーク外部から情報を取得するシステムです。

例えば、スマートコントラクトを利用してAmazonのようなECサイトで商品を購入をする場合、「名称」「値段」等の商品情報はブロックチェーン内部にあるわけではなくECサイトから情報を取得しなければならないのでオラクルが必要となります。

このため、ブロックチェーンを日常生活で利用するためにはブロックチェーンのネットワーク外部からの情報取得が必要不可欠になるため、オラクルがブロックチェーンと現実世界との橋わてしになることが期待されています。

データベースのオラクルと混同されがちですが、あくまでBCHABCにおける「ブロックチェーンと外部情報の連携」を意味するものになります。

クロスチェーン(cross chain)

異なるブロックチェーン同士を取引所等の第三者を介することなく取引できるようにするシステムです。

クロスチェーンを可能にする技術としてアトミックスワップが利用されています。

例えば、ビットコインと、イーサリアムを取引所を介することなく交換することが可能になります(ビットコイン、イーサリアムはアトミックスワップの実験成功済み)。

クロスチェーンを利用することで第三者を介することがないので、取引所であれば手数料やセキュリティ上のリスクを軽減することが可能です。

分裂の理由は?

ハードフォークによる分裂は、著名な仮想通貨投資家でBitcoin.comのCEOであるロジャー・バー氏や、BitmainのCEOであるジハン・ウー氏が率いる「Bitcoin ABC」陣営と、ビットコインの理論を提唱した「サトシ・ナカモト」を自称するクレイグ・ライト氏が率いる「Bitcoin SV」陣営(nChain社が開発に携わる)のアップデート内容の相違によって起きました。

「Bitcoin ABC」陣営は、ビットコインキャッシュの主要なアップデートとして「オラクル」「クロスチェーン」の実装を考えていましたが、「サトシ・ナカモト」の理論を忠実に再現するためことを目的としている「Bitcoin SV」陣営は、ビットコインのブロックチェーン内部に外部データを入れる技術は「サトシ・ナカモト」の理論とは異なるとして猛反発。
相容れない両陣営によりビットコインキャッシュはハードフォークにより分裂をしました。

両陣営ともになぜリプレイプロテクションを未実装にしたのか?

リプレイプロテクションとは、ハードフォークの分裂後の2つのコインのトランザクション情報を区別するための技術で、分裂前のビットコインキャッシュには「SIGHASH_FORK_ID」と呼ばれる印を付けて区別ができるようになっていました。

それは、ハードフォークによるブロックチェーンの分岐直後にリプレイアッタクと呼ばれる攻撃を受けてしまうと、分岐後は2つのブロックチェーン構造が非常に似ているため片方のコインを送金する際に、意図せずにもう片方のコインも同時に送金されてしまうことでのコイン喪失を防ぐためです。

しかし、今回の分裂で誕生したビットコインABC、ビットコインSVは、どちらもリプレイプロテクションを実装していません。

ビットコインキャシュのコンセンサスアルゴリズムであるPoWは、ブロックチェーンが分岐すると不正な攻撃としてみなして分岐したチェーンの短い方を消滅させてしまいますが、リプレイプロテクションを実装することで分岐後のチェーンを区別できるようになるため2つのチェーンを存続させることができます。

しかし、今回のハードフォークではどちらが正しい通貨であるのかを証明するため、あえてリプレイプロテクションを外して、自分が支持するチェーンのハッシュレートを上げて、相手よりも長いチェーンを作り出し消滅させることを目的とした、いわゆる「ハッシュウォー」にまで発展しました。

こうした両陣営の無益な争いに対して、市場は大きく失望を示し価格は急落しました。

ただし、2019年4月時点では「ハッシュウォー」には多額の費用がかかることから、両陣営ともにリプレイプロテクションを実装する意向を示しています(あとは、取引所がBCHSVの取扱を辞めたり…と、実質BCHSVの「負け」が見えてきたことも影響している)。

仮想通貨交換業社の取り扱い

日本を含めた世界の取引所(仮想通貨交換業社)では、基本的にビットコインABCをビットコインキャッシュの後継コインとして取り扱っているようです。 一部では、ビットコインSVを上場させていますが別のコインとしてみなしています。

こうした背景には、以下の理由があります。

  • ビットコインSV陣営の実需を無視した開発
  • 取引所のノードがビットコインSVに対応していない

ビットコインABCは、ビットコインキャッシュから多くの機能を引き継いでいるためビットコインキャッシュとして対応できますが、ビットコインSVは新しく取引所のノードを対応させなければいけません

ビットコインキャッシュ(BCH)の軌跡/タイムライン

年月 アクション
2017年8月1日 「BTC」のハードフォークにより「BCH」誕生
2017年12月20日 アメリカ最大の取引所「Coinbace」が「BCH」の取扱開始
2018年5月15日 「BCH」のハードフォークによりブロックサイズを【8MB】から【32MB】
2018年11月16日 「BCH」のハードフォークにより「BCHABC」「BCHSV」誕生
2019年4月16日 SBIバーチャル・カレンシーが「BCH」の取扱停止を発表
2019年4月22日 世界最大級の取引所Binance が「BCHSV」の上場廃止

[参考] ビットコインキャッシュ(BCH[BCHABC])を取り扱っている日本の暗号資産取引所(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨 手数料
BTC  ETH  LiteCoin  ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH  Maker  Taker 
BitFlyer  × × × × 0.01 ~ 0.02%
BTC/Altcoinで異なる
Coincheck × × × 0% 0%
SBI VC × × × ×
2019年6月28日廃止
× × 0% 0%
DMM Bitcoin  × × × 0% 0%
GMOコイン  × × × × -0.01% 0.05%
FISCO × × × × × × × 0 ~ 0.3%
BTC/Altcoinで異なる
Liquid by QUOINE × × × × 0% 0%
Bitbank × × × × × × -0.05% 0.15%
Bitpoint × × × × × -0.01% 0.05%

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日本の取引所の暗号資産別取引手数料率(現物)の一覧(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨
BTC  ETH  LiteCoin ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH
BitFlyer  Maker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Taker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Coincheck Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
SBI VC Maker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
Taker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
DMM Bitcoin  Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
GMOコイン  Maker -0.01% -0.01% -0.01% -0.01% × -0.01% × -0.01% × ×
Taker 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% × 0.05% × 0.05% × ×
FISCO Maker 0% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Taker 0.1% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Liquid by QUOINE Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Bitbank Maker -0.05% -0.05% -0.05% × × -0.05% × × × ×
Taker 0.15% 0.15% 0.15% × × 0.15% × × × ×
Bitpoint Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
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hubexchangeのメディア部門を担う「編集部」の公式アカウントです。 編集長はもぐらいだー(ikenaga)。ハッキングされた取引所の事象発生から現在までを追う「ハッキング探偵」などの企画立案や執筆時マニュアルの策定などの編集部内外の標準化ツールの整備に注力中。メディア事業に興味があるアシスタント希望者求む!
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