Bitcoinに関する情報 | |||
---|---|---|---|
シンボル | BTC | 正式名称 | Bitcoin |
カテゴリ | 暗号通貨 | 対応取引所数 | 457 |
現在価格 | 5,349,806円 ($49,924) | 取引量(24h) | 6,876,699,167,082円 ($64,172,856,849) |
最大発行枚数 | 21,000,000枚 | 循環流通枚数 | 18,644,368枚 |
時価総額 | 99,744,462,456,417円 ($930,808,074,510) | 還元方式 | |
暗号方式 | SHA256 | 承認方式 | PoW(Proof of Work) |
|
仮想通貨、特にビットコイン取引の出来高を見てみると取引所によって違いはありますが、ほとんどの資金は日本・アメリカ・中国・韓国から流入しています。
上図は、2019年4月1日時点のビットコインの流通ペアですが、USD(アメリカドル)・KRW(韓国ウォン)・EUR(ユーロ)・JPY(日本円)などが上位に表示されているのがわかります。
ビットコインの価格はチャートから価格を予想するテクニカル分析だけでなく、主要取引国の仮想通貨や国の経済に関連する情報によって大きく変動する可能性があります。
そのため、ビットコインのトレードをする際はファンダメンタルズ情報(以下「ファンダ」)を把握しておくことも重要!…ということで、今回はまさにこの「ファンダ」によって大きく価格が下落した「チャイナショック」をご紹介したいと思います。
なぜ、チャイナショックは起きたのか?どの時点でビットコインの価格は下落したのか(または戻ったのか)・・・
チャイナショックは1つのファンダによって起きた下落ではなくいくつかの動きが一連の流れとなって起きたものです。
この一連の流れは2週間ほどの期間で起きています。
時系列順に流れを追う前に、まずはビットコインの価格がどのように変動していったのか見ておきましょう。
「チャイナショック」は、上図チャートの高値から底値までの値動きを指していてこの期間が約2週間となっています。
2週間に渡って繰り広げられた?「チャイナショック」ですが、どのような流れで起きたのか時系列順に詳しく振り返ってみましょう。
チャイナショックの直前、ビットコインはこれまでの最高値を更新して約55万円の価格をつけていました。
この高値更新はチャイナショックの流れとは直接的な関係はありませんが、この価格は5月から3ヶ月程度続いた保ち合いの後の上昇だったためどこまで伸びるか期待されていた上昇でした。
50万円を超えたあたりから『次は100万円を目指す?!』……という声も聞こえるようになり、ビットコインの勢いが本物であるという認識が広がっていた時期でもあります。
中国の金融規制を行う中国人民銀行(中国の中央銀行)が突如仮想通貨のICOを違法とみなすという発表をします。
近期,国内通过发行代币形式包括首次代币发行(ICO)进行融资的活动大量涌现,投机炒作盛行,涉嫌从事非法金融活动,严重扰乱了经济金融秩序。为贯彻落实全国金融工作会议精神,保护投资者合法权益,防范化解金融风险,依据《中华人民共和国人民银行法》、《中华人民共和国商业银行法》、《中华人民共和国证券法》、《中华人民共和国网络安全法》、《中华人民共和国电信条例》、《非法金融机构和非法金融业务活动取缔办法》等法律法规,现将有关事项公告如下:
ICOとは簡単に言うと仮想通貨版のIPOで仮想通貨の発行並びに売出しによる資金調達方法です。
発表は9月4日ですが、その前から既にビットコインの価格下落が始まっており、何か良くないファンダ情報が洩れているのでは?という懸念が広がりはじめた直後の発表だったためビットコインの価格下落はさらに加速します。
結果的に翌日まで下落を続け一旦は反発します。
このICO違法発表による下落も大きいものになりましたが、チャイナショックはこれでは終わりません。
ICO違法の発表の負のファンダ情報から復帰しつつあったビットコインの価格は中国の大手取引所閉鎖のニュースによって上昇が止まります。
中国の金融系のニュースサイト「财新网」が中国の3大取引所の1つであるBTCCの閉鎖を報道します。
中国ではこういったニュースはまずフェイクニュースであるかどうかを疑われます。
しかし、财新网は日本でいうと日経新聞のような立ち位置のメディアで信頼する人も多くいるメディアのためその影響は大きかったようです。
中国人民銀行によるICO違法の発表の時と同じぐらいの水準まで一気に価格が下落します。
BTCC閉鎖のニュースは日本でも日経新聞が中国国内の動きとして報じています。
取引所閉鎖のニュースの後はBTCC閉鎖のニュースが本当かどうかはっきりしないまま価格は数日保ち合いを続けます。
このまま保ち合いしばらく続けるのかと思いきや、世界最大のマイニングプールBITMAIN社のJihan Wu氏がTwitter上で中国の取引所閉鎖のニュースは本当であることをほのめかすツイートを投稿。
Some established China Bitcoin exchanges stop operation right now does not mean that they cannot open again once with license.
— Jihan Wu (@JihanWu) 2017年9月12日
保ち合いを下落方向に突破、42-3万程度あった価格は40万弱まで下がります。
Jihan Wu氏のツイートの翌日、ニュースの渦中にあったBTCCが正式に取引所停止を発表します。
この発表を受けてビットコインの価格はさらに急落、最終的に9月15日のうちに30万円まで下落しました。
これがチャイナショックの一連の流れです。
価格的には約55万円から30万円まで約45%の大きな下落をした形になりました。
以上の時系列を踏まえて改めてチャイナショック時のチャートを見てみましょう。
時系列順に起きた出来事と日付を合わせて線を引いて示しています、番号は上記説明の項目番号とリンクしています。
ニュースの発表日と価格の動きが連動していることがわかると思います。
ICOの違法見解に大手取引所閉鎖…と、変化の速い仮想通貨の世界においてもこれほど濃密なファンダが流れてきたことはほとんどないといえます。
では、なぜ連続してこのような情報が流れてきたのか?
それは中国政府の圧力によるものが大きいと考えられています。
中国では10月に国慶節(日本でいう建国記念日)という大きな連休がありこの連休後に中国共産党の党大会(政府の方針決定会議)が開催されます。
この党大会に先駆けて仮想通貨による資本の流出や過度の投資を抑制するように政府側から規制の強化を要請したと考えられています。
実際に2017年中に中国では国内の仮想通貨取引を禁止する発表を行うなど仮想通貨に対する規制強化が進んだ年でもありました。
中国では共和党の方針が絶対で、禁止すると通達されれば問答無用で禁止するので中国国内にいる企業や個人は従うしかありません。
他の国よりも政府による強制力が高いことが今回振り返ったチャイナショックに繋がったといえるでしょう。
年月日 | 発生事象 |
---|---|
2017/9/2 | ビットコインの最高値更新 |
2017/9/4 | 中国の金融当局が突如ICOを違法とみなす見解を発表 |
2017/9/8 | 中国3大取引所の1つが閉鎖するニュースが流れる |
2017/9/13 | Jihan Wu氏の発言により取引所閉鎖の見込みが強まる |
2017/9/14 | BTCC、閉鎖を正式発表 |
時期 | トリガー名 | BTC | 原因 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
高値 | 下値 | 差額 | 騰落率 | |||
2011年6月~11月 | Mt.GOXショック | 1,400円 | 160円 | 1,240円 | -90% | ・取引所Mt.GOXのハッキング |
2017年9月2日~15日 | チャイナショック | 55万円 | 30万円 | -25万円 | -45% | ・BTCC閉鎖 ・中国政府ICO違法見解 |
2017年12月17日~22日 | 先物上場失望ショック | 220万円 | 145万円 | -75万円 | -45% | ・BTC先物情報 ・BTCドミナンス低下 |
2018年1月16日 | 韓・中FUDショック | 140万円 | 105万円 | -35万円 | -25% | ・韓国政府仮想通貨違法認定 |
2018年1月29日~2月5日 | Coincheck事件ショック | 125万円 | 80万円 | -45万円 | -35% | ・取引所Coincheckのハッキング |
2018年3月6日~10日 | BINANCEハッキングショック | 122万円 | 93万円 | -29万円 | -24% | ・BCHのハードフォーク |
2018年11月15日~18日 | BCH分裂ショック | 71万円 | 49万円 | -22万円 | -31% | ・BCHのハードフォーク |