Ripple(リップル) <$XRP>

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Rippleに関する情報
シンボル XRP 正式名称 Ripple
カテゴリ 対応取引所数 279
現在価格 49円 ($0.45693) 取引量(24h) 409,542,091,011円 ($3,821,817,029)
最大発行枚数 100,000,000,000枚 循環流通枚数 45,729,979,835枚
時価総額 2,217,076,284,673円 ($20,689,594,758) 還元方式
暗号方式 その他 承認方式

Rippleの概要/基本情報

Rippleはビットコイン、イーサリアムに並ぶ三大仮想通貨銘柄の一つです。他の2つとは立ち位置が異なり、既存の金融機関へのリップルのテクノロジーの提供を積極的に行っています。

また、日本のSBIホールディングスと強力なタッグを組み、SBI Ripple AsiaとしてアジアのFintech市場をリードしており、近い将来爆発的に仮想通貨Rippleとしての価値が上がることも期待されています。
これまで技術面で大きなトラブルもないのも安心材料です。

SBIホールディングスは、2019年4月26日に、代表取締役の北尾吉孝氏が米国Ripple Labs Inc.の役員に就任したことを発表。今後、SBIがRippleを前面にプッシュしていくことは確定的となっている。

当社グループ代表である北尾吉孝の米国Ripple Labs Inc.役員就任のお知らせ

2019年4月26日
SBIホールディングス株式会社


SBIホールディングス(本社:東京都港区、以下「当社」)は、このたび当社代表取締役社長の北尾 吉孝が米国Ripple Labs Inc.(以下「リップル社」)の役員に就任したことをお知らせいたします。
リップル社は、ブロックチェーン・デジタルアセットなどの技術を活用した国際送金プラットフォームを開発・提供しており、200以上の金融機関が参加する国際決済ネットワーク「RippleNet」を主導する革新的なフィンテックベンチャー企業です。当社は2016年にリップル社と提携し、同社への出資や合弁会社SBI Ripple Asiaを設立しました。

北尾のリップル社役員就任によって、日本ならびにアジアの金融機関におけるブロックチェーン・デジタルアセット活用をより一層推進し、顧客便益性の高い金融サービスの開発に努めてまいります。

以上

出典:『当社グループ代表である北尾吉孝の米国Ripple Labs Inc.役員就任のお知らせ』/SBIホールディングス ニュース(2019-04-26)

Rippleの特徴

Rippleの最大の特徴はとにかく送金速度が速いことです。
しかも、Rippleの技術は既存の金融機関で活用されることを前提に開発されています。これが非中央集権を謳う他のブロックチェーンと違うところです。

ちなみに、Morgan Creek Digital Assetsの設立者であるAnthony Pompliano氏が、

『ビットコインは伝統的な送金サービスと比べると安くて早い!(Bitcoin is cheaper & faster than the most popular remittance platforms.)』とツイートしていたのですが、

引用されていた比較画像をみたCNBCの”暗号資産トレーダー”を主催するRan Neuner氏に

『そして…Rippleの方が安くて早いっていう(ワロタ(And XRP is faster and cheaper than Bitcoin..)』くらいのツッコミを入れられていたのは記憶に新しいところです。

処理できる取引件数の数で送金速度の早い遅いが決まってしまう…

ビットコインは、およそ 10 分に 1 回ブロックを発行し、取引情報を保存していますが、1ブロックに埋め込まれる取引の数は 4,000 件ほどです。
従って理論上、秒間 7 件程度の取引しか処理することができていません。 ブロックチェーンの現状の課題については、連載企画『ブロックチェーンの未来』の第2話「[02] ブロックチェーンの課題と解決に向けた方策とは?」をご参照ください。

Rippleは正確にはブロックチェーンではありません。独自のXRP Ledgerという分散型台帳を使用しています。そして決済の承認方法も他の仮想通貨とは大きく異なります。PoC(Proof of Consensus)と言います。

各仮想通貨やブロックチェーンの承認方法(=コンセンサスアルゴリズム[Consensus Algorithm])はビットコインやモナコインであればProof of Work、イーサリアムであればProof of Stake、ネムであればハーベストというように、様々あります。しかし、基本的には不特定多数のノードが承認に参加し、手数料という報酬をもらえるという形は共通しています。もちろん参加条件や手数料の大小は異なりますが、開かれたネットワークであると言えます。

一方で、RippleのPoC(Proof of Consensus)は、Rippleが指定したバリデーター(承認者)が取引の承認を行います。
これは完全にRippleの意向で決められるので、他のブロックチェーンと比べると中央集権的なシステムと言えます。別にRippleを擁護するわけではありませんが、ビットコイン原理主義者な方々からすると「非中央集権的な送金システムを作るという理念に反している!」と批判対象になるようです。

とはいえ、中央集権的だけあって既存の金融システムとの相性は良く、世界中の金融機関でRippleの送金システムは導入が始まっています。
特に国際送金においてはこれまでSwiftというシステムが使われていましたが、「遅い・手数料が高い・手数料の動きが不透明」と三拍子揃った使いづらい代物でした。Rippleのシステムを導入することで安くて速い国際送金が可能になります。もちろん国際送金だけでなく国内の別の銀行間でも手数料タダ同然で速い送金が今後可能になる見通しです。

仮想通貨Rippleの歩み

ここからは仮想通貨Ripple(XRP)の歩みを時系列で見ていきます。

基本的には前向きなニュースが多く、よく聞く仮想通貨取引所のハッキングによる流出事件などはこれまで起こっていません(たまたま、ハッキングにあった取引所が取り扱いをしていなかったとも言えますがw)。
0.61円/1XRPで始まり 2019年4月現在は33円/1XRPとなっています。

2013年11月に初登場

RippleはRyan Fuggerによって考案され、2013年11月にXRPが世界で初めて配布されました。

実はRippleの元となるシステム自体は2004年から研究が始まっており、ビットコインのブロックチェーンよりも前にプロジェクトが存在しました。
2008年にサトシナカモトによってブロックチェーン考案の論文が発表されてから、ブロックチェーンの仕組みをRippleに取り入れた「コンセンサス・アルゴリズム」が開発され、これが現在のRippleの基本的なシステムになりました。

2011年3月にコンセンサス・アルゴリズムをXRP Ledgerとして実装開始しています。

RippleはRipple Inc.という営利目的の企業として運営しています。
2012年9月にOpenCoin Inc.として設立され、2013年9月にRipple Labs Inc.に社名変更、さらに2015年10月にRipple Inc.となりました。2013年11月には初めてXRPが配布されました。2014年3月の段階で0.61円/1XRPでした。XRPは2017年初頭までは1円前後をうろうろしていました。

Rippleの初期は世界中の金融機関にRippleの技術を導入するための足固めの時期と言えるでしょう。
特に、2016年にはSBIホールディングスがRipple Inc.の株式を17%取得し、SBI Ripple Asiaを設立。日本の銀行はSBIを中心にRippleのシステムを送金ネットワークに導入する方向で動くことになります。これは内外為替一元化コンソーシアムという名称で、この時点で国内の参加銀行は43行にものぼりました。

2017年4月、5月に爆上げ

既存の国際送金の仕組みはSwiftを使っているというのは前述しました。
Swiftのシステムを活用できる銀行というのはコルレス銀行と呼ばれ、日本では三菱東京UFJ銀行がコルレス銀行の役割を担っていました。

Rippleは、suiftの競合となる仕組みということもあり、Swiftを使用しているコルレス銀行にとってRippleは脅威でした。
手数料が安価かつ送金スピードが早いことから、Swiftの独占性を崩壊させる可能性があったためです。

しかしながら、三菱東京UFJ銀行は2017年3月31日にリップルとの提携を発表します。このタイミングで3.3円/1XRPに価格が上昇しました。
さらに三菱東京UFJ銀行は2017年4月27日、SBIが中心となっていた内外為替一元化コンソーシアムへ参加をようやく発表。国内の銀行はクラウド上でのRippleのシステムの実装と、実証実験を本格的に進めていくことになります。

そして、XRP最大の高騰は2017年5月16日にRipple Inc.によって550億XRPのロックアップされることが発表されたことで起こりました。ロックアップとはRipple Inc.によって一定量のXRPが販売されずに凍結されることです。

Ripple Inc.は自社で630億XRPを保有していましたが、90%に当たる550億XRPがロックアップによって市場に出回らないことになりました。ロックアップが行われることで一度に大量の売却が行われなくなるため、市場が安定します。

ロックアップされたXRPは2018年以降毎月1日に10億XRPずつ凍結が解除され市場に放出され、放出がされず余ったXRPは再度55ヶ月ロックアップされることもわかりました。

この発表によって、市場で実際に動くXRPの数量が計算しやすくなり、安定した信頼度の高い仮想通貨であるというイメージが生まれました。
ロックアップの発表により一時50円台/1XRPまで急上昇しました。その後20円台/1XRPまで戻ります。

2017年8月にtwitter上で謎のカウントダウン発生によって高騰

2017年8月にRipple Inc.の公式twitter上に謎のカウントダウンが出現します。

市場の期待感を煽りましたが、これは10月16日に開催されるRippleのカンファレンスの告知でした。カウントダウン前は16円/1XRPだった価格は29円/1XRPまで上がり、その後も上がったり下がったりを繰り返しつつカンファレンス当日まで期待感の高さをうかがわせる値動きをします。

2017年10月16日のカンファレンスはRippleの技術的な進歩や導入状況についての報告が趣旨であり、投資に関わるような目玉の発表は特にありませんでした。そのためXRPはカンファレンス開催前の価格に戻ります。

2017年12月から2018年1月にかけての大暴騰と急落

それ以降XRPは20〜30円台/1XRPのあたりを大きな動きなく推移していましたが、2017年12月12日に日韓の金融機関でリップルのシステムを使用した国際送金実験が開始されたことが発表されました。これによって100円台を突破する高騰を見せます。

さらに、仮想通貨全体がこの時期バブルに見舞われたのもあり、XRPもその流れにのりどんどん値上がりします。2018年1月7日には380円台/1XRPを記録します。

その後は他の仮想通貨銘柄と同じく急落。とはいえ、基本的に急落中もRippleは明るいニュースが多く、3月までは100円台は維持します。具体的にはアメックスとの提携やウェスタンユニオンとの送金実験開始、サウジアラビア中央銀行との提携などです。しかし、4月になると50円台まで下がってしまいます。

2019年4月現在は30円台

その後も一時100円台になるなど高騰も突発的にありましたが、基本的には20〜50円台での値動きとなっています。

Rippleは非常に良いニュースが多いのに、いまいち価格が上がり切らないという評価もあります。Rippleの動きと、仮想通貨であるXRPの動きとは別物と考えたほうが良さそうです。とはいえ、Rippleが実社会で導入されれば長期的に見てXRPの価値が高まると考えるのが自然ですので、長期的な視点であれば「手堅い」銘柄と言えるでしょう。

そして2019年4月26日にSBIホールディングスの北尾吉孝氏がRipple Inc.の取締役に就任しました。これによってアジアおよび日本でのRippleに高まる期待感は上昇することが予想されます。

Rippleに関するtwitterの反応






Rippleのコミュニティ

RippleのコミュニティはDidcordやRadditに存在します。

もともとRipple Inc.自体が企業であり中央集権的な性格を持っているため、完全にリップラー同士の交流や個人的な開発をするためのコミュニティといった側面が強いです。このコミュニティではAppleのSiriを使ってXRPの送金を可能にした開発者がいます。

着実に前進感のあるプロジェクト

Rippleのプロジェクトは世界中の金融機関とともに勧められており数年以内に「我々の送金がほぼRippleの仕組み上で動いている」ということになる可能性は高いと言えます。XRPの価格もどこかのタイミングで上がる可能性は十分にあります。期待値は常に高い仮想通貨です。


[参考] Ripple(XRP)を取り扱っている日本の暗号資産取引所(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨 手数料
BTC  ETH  LiteCoin  ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH  Maker  Taker 
BitFlyer  × × × × 0.01 ~ 0.02%
BTC/Altcoinで異なる
Coincheck × × × 0% 0%
SBI VC × × × ×
2019年6月28日廃止
× × 0% 0%
DMM Bitcoin  × × × 0% 0%
GMOコイン  × × × × -0.01% 0.05%
FISCO × × × × × × × 0 ~ 0.3%
BTC/Altcoinで異なる
Liquid by QUOINE × × × × 0% 0%
Bitbank × × × × × × -0.05% 0.15%
Bitpoint × × × × × -0.01% 0.05%

全世界の暗号資産取引所の一覧&比較はhubexchangeの「取引所検索」をご利用ください。


日本の取引所の暗号資産別取引手数料率(現物)の一覧(2019-05-19)

取引所名 取扱通貨
BTC  ETH  LiteCoin ETC XEM  BCH(ABC)  BCH(SV) XRP  MONA QASH
BitFlyer  Maker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Taker 0.01~0.15% 0.2% 0.2% 0.2% × 0.2% × × 0.2% ×
Coincheck Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
SBI VC Maker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
Taker 0% 0% × × × ×
2019年6月28日廃止
0% × ×
DMM Bitcoin  Maker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% 0% 0% 0% × 0% × ×
GMOコイン  Maker -0.01% -0.01% -0.01% -0.01% × -0.01% × -0.01% × ×
Taker 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% × 0.05% × 0.05% × ×
FISCO Maker 0% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Taker 0.1% × × × × 0.3% × × 0.1% ×
Liquid by QUOINE Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × 0%
Bitbank Maker -0.05% -0.05% -0.05% × × -0.05% × × × ×
Taker 0.15% 0.15% 0.15% × × 0.15% × × × ×
Bitpoint Maker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
Taker 0% 0% 0% × × 0% × 0% × ×
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hubexchangeのメディア部門を担う「編集部」の公式アカウントです。 編集長はもぐらいだー(ikenaga)。ハッキングされた取引所の事象発生から現在までを追う「ハッキング探偵」などの企画立案や執筆時マニュアルの策定などの編集部内外の標準化ツールの整備に注力中。メディア事業に興味があるアシスタント希望者求む!
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