2019年3月15日、金融庁が提出した『情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案』に基づき閣議決定がなされました(2020年6月までに施行予定)。
この閣議決定を以て、これまで「仮想通貨」として親しまれてきた(主に日本で)呼称は「暗号資産」に変わることが確定しました。
また、この閣議決定にあわせて、BitFlyerなどの仮想通貨取引所は、「暗号通貨交換行(所)」と呼称されることも併せて確定しています。
「通貨」から「資産」への呼称変更には、いくつか理由がありますが、主だったものとしては
と言われています。
また、2018年3月にアルゼンチンで開催されたG20で、各国が「クリプトアセット」と呼称したことにあわせて日本も仮想通貨に対する正式呼称を変更することを決めた…とも言われています。
ちなみに、あまり知られていませんが、暗号資産(仮想通貨)は「改正資金決済法」上は
と2つに分類されており、端的に説明すると法定通貨(ドルや日本円など)と交換可能なものを1号仮想通貨。法定通貨とは交換できないものの、1号仮想通貨と交換可能なものを2号仮想通貨として分類しています。
1号仮想通貨は「ビットコイン」「イーサリアム」などのメジャークリプト、2号仮想通貨は「アルトコイン」全般…と捉えていただければよろしいかと思います。
いずれにしても、「通貨」から「資産」への名称変更にあわせて、仮想通貨そのものも「金融資産」としての性質がクローズアップされていくことは間違いありません。
仮想通貨には証券の性質をもった「セキュリティ・トークン」とは別に機能としての「ユーティリティトークン」といったものもあるのですが、国としては証券的な部分に重きを置いている点が気になるところです。