BINANCE COIN(バイナンスコイン)<$BNB>

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Binance Coinに関する情報
シンボル BNB 正式名称 Binance Coin
カテゴリ 取引所トークン 対応取引所数 139
現在価格 26,158円 ($244) 取引量(24h) 436,800,728,610円 ($4,076,192,654)
最大発行枚数 170,533,652枚 循環流通枚数 154,533,652枚
時価総額 4,028,245,604,801円 ($37,591,295,223) 還元方式
暗号方式 ETHash,その他 承認方式 PoW(Proof of Work),Asset

仮想通貨の「バイナンスコイン(以下「BNB」と表記)」は、世界最大級の取引高を誇る海外取引所Binance(バイナンス)が発行するトークンです。

取引所トークンとは?

取引所トークンとは、仮想通貨取引所の運営元が発行・管理するトークン(仮想通貨)のことをいいます。
取引所トークンによっては、取引所の売買手数料の一部が配当されたり、新規上場銘柄を決定する投票権が付与されるものもあります。取引所によるトークン発行は、取引所運営のための資金調達の1手法ともいえますが、取引所がサービスを開始していない時点でのトークン販売は、トークン購入者に還元するための原資(=売買手数料)が不明瞭(というか無い)なため、スキャムと揶揄される一因となっています。
詳しくは、hubexchangeブロックチェーンラボの記事をご参照ください。

・『取引所トークンとはなんなのか?』 / hubexchangeブロックチェーンラボ

2019年3月12日時点の過去24時間の取引量(hubexchangeの「取引所検索」を参照)は韓国のBithumに次いで2位の1,366億円

BNBの大きな特徴は、取引所BINANCEでの仮想通貨売買に際して発生する取引手数料をBNBで支払いできるという点にあります。また、BNBを利用した取引であれば、取引手数料が「割引される」という優遇措置の対象になるメリットを持ちます。

とはいえ、BNBとはどのような仮想通貨なのか、取引手数料が安くなるのはわかったけどどのくらい割引されるのか、その用途は何なのかなど、気になる点が多々あるのではないでしょうか?
そこで今回、BNBとはなにか、その特徴や価格推移や将来性などについて、解説していければと思います。

BNBを発行するBINANCEってなに?

 

まずはBNBの発行元である海外取引所Binance(バイナンス)について、簡単にですが説明していきます。
冒頭で触れましたが、Binanceは世界最大級の取引高を誇る海外取引所です。以前は香港に拠点を置く取引所でしたが、2018年3月にその拠点をマルタ島に移しました。

 

香港は中国の都市で、中国そのものが仮想通貨を全面的に禁止していますが、かつてイギリスの植民地だったこともあり、中国に返還後「一国二制度」によって香港内での仮想通貨を容認しております。
しかし、中国であることには変わりはなく、中国政府の方針によって、香港でも仮想通貨の規制が厳しくなりつつあります。

 

Binanceがマルタ島に拠点を移した理由についてですが、BinanceのCEOジャオ・チャンポン氏曰く「マルタは仮想通貨とフィンテックに対する強い積極性がある」とのこと。

それを証明するように、マルタでは

  • MDIA(マルタ・デジタル・イノベーション当局)法
  • テクノロジーアレンジメントおよびサービスプロバイダー(TAS)法
  • 仮想通貨(VC)法

 

といった法案を含め、ブロックチェーン関連の4法案が議会承認されており、マルタ首相府の金融サービス・デジタル革新副大臣の「シルビオ・シェンブリ氏」はブロックチェーンフレンドリーな国の代表として下記のような発言をしています。

「分散台帳技術(DLT)を規制する3法案は、議会の承認を経て法制化した。この分野に法的確実性を提供する世界で初めての法律だ」

 

 

ところで、仮想通貨はビットコインやEthereumのように、それ自体が仮想通貨でありつつも、その仕組を利用して仮想通貨(やアプリケーション)を構築できるプラットフォーム機能を持っているものがあるのはご存知でしょうか。
BNBもEthereumのプラットフォームの上に構築されており、ERC-20という規格上で稼働しています。

ERC-20は、Ethereum上でトークンを発行する際の「実装」方法を定めた技術規格です。
統一した規格を採用することで、Ethereum上で稼働する仮想通貨を含めたアプリケーションの開発工数の削減を可能にしています。

BNBにはどんな特徴があるのか?

BNBの特徴を箇条書きでまとめると

  • ERC-20の規格に準拠したウォレットに対応(入出金が可能)
  • 売買時にBNBを利用することで取引手数料が安価に
  • 買い戻しとバーンが実施される

 

上記3つが挙げられます。というわけで、それら特徴を個別に解説していきたいと思います。

ERC-20の規格に準拠したウォレットに対応(入出金が可能)

 

BNBはERC-20トークンに準拠した仮想通貨トークンであると説明しましたが、そのERC-20トークンに対応するウォレットであれば、BNBをそのウォレットに移す(送金する)ことが可能です。

2019年1月に海外取引所Cryptopia(クリプトピア)でハッキング事件があったのは記憶に新しいところですが、その事件では、Cryptopiaにおける仮想通貨の売買だけではなく入出金ができなくなってしまいました。

Binanceがハッキングを許して、仮想通貨が奪われたというケースは過去から現在までありませんが、とはいえ、「取引所任せの資産管理」はいつどうなるかわからないのが事実です。
では、取引所におけるセキュリティ問題を回避するためにはどのようにすればよいのでしょうか。

その対策として、欠かせないのがウォレットの存在です。

仮想通貨取引所でのみ資金管理をしている場合には、そこがウォレット変わりになっている方もいらっしゃるかもしれませんが、ウォレットには、

  • パソコンウォレット
  • モバイルウォレット
  • ハードウェアウォレット

 

など、ウォレットと一概にいっても、これだけの種類が存在します。

ちなみに、BINANCEの公式サイトでは

  • モバイルウォレット:Enjin Wallet
  • ハードウェアウォレット:TrezorやLedgerなど

 

上記ウォレットが準推奨として掲載されています。

ウォレットの特徴

モバイルウィレットとは、アプリなどの形式を採用したウォレットで、スマートフォン端末から簡単に入出金できるのが大きな特徴。

パソコンウォレットは、PCにウォレットソフトをインストールして、仮想通貨を管理するウォレット。ウォレットにはPoSなどの機能が付いたものもあり、モバイルウォレットと比較して高機能。

ハードウェアウォレットは、USBメモリのようにPCに直接接続して、仮想通貨を当該ハードウェアウォレット内に保管するもの。物理的な「お財布」が存在するため、オンライン上のハッキング耐性がある(物理的に保管するオフライン形式のため)。

ただ、リカバリーフレーズ(復元キー/暗号鍵)を第三者に開示してしまうと、保管している仮想通貨を容易に盗まれてしまうので、いずれのウォレットでも取り扱いには注意が必要です。

ハードウェアウォレット購入時の注意点

 

なお、ハードウェアウォレットを手に入れる場合、「公式サイト(日本正規代理店)からの購入」を徹底するようにしてください。

というのも、ハードウェアウォレットには、そのウォレット固有のパスワード(リカバリフレーズ/パスフレーズ)が設定されており、中古の場合にはそのパスワードが事前に窃取されている場合があるためです。

一時期、このハードウェアウォレットが品薄になり、オークションサイトに出回ったのですが、オークションで購入したユーザーがウォレットに入金後すぐに、別の仮想通貨アドレスに出金されてしまった・・・という事件が起きています。

誰かの手を経由したハードウェアウォレットは、言うなれば「鍵」のスペアをわたしてある状態と同じため、いつウォレットの中身が盗まれてしまうかわからない…ということになってしまいます。
というわけで、公式サイトからの購入…これは外してはいけない条件なのです。

BNBを長期的に保有するのであれば、セキュリティを自己管理できるウォレットで保管するのがベターであり、かつ物理的に仮想通貨を保管するオフライン形式のハードウェアウォレットが推奨されます。

売買時にBNBを利用することで取引手数料が安価に

BINANCEの取引手数料は2019年3月時点で「通常0.1%」となっています。
ちなみに、Binanceに匹敵する取引高を誇る海外取引所の取引手数料を比較してみると、

取引所名 売買手数料率
DigiFinex 0.2%
BW.com 0.1%
Bithumb 0.15%
CoinEX 0.1%

さらに日本国内取引所も比較すると、

取引所名 売買手数料率
bitflyer 0.01%~0.2%
Zaif 0.01%~0.3%(maker注文の場合は無料)
bitbank -0.05%~0.15%

一部ではありますが、上記のようになっており、BINANCEの手数料はとりわけ高くもなく、どちらかといえば安い部類に入っています。

ちなみに、マイナスが付いている手数料は、キャッシュバックキャンペーンが行われており、取引をすればするほど、手数料分が還元されるというものです。
取引所への集客キャンペーンであるため、いずれこのマイナス手数料は終了することは間違いありません。

該当西暦 BNB発行後の経過年数 通常手数料 BNB利用時割引率 割引後の実質手数料率
2017年7月~2018年6月 1年目 0.1% 50% 0.05%
2018年7月~2019年6月 2年目 25% 0.075%
2019年7月~2020年6月 3年目 12.5% 0.0875%
2020年7月~2021年6月 4年目 6.25% 0.09375%
2021年7月~ 5年目 0% 0.1%

さて、Binanceでの手数料に関する話ですが、仮想通貨の売買時に、BNBで手数料の支払いをすると、取引手数料が本来の0.1%ではなく0.075%まで割引され、売買手数料を低く抑えられるというメリットがあります。

なお、BNBを利用した手数料の割引率は、BNB発行から1年ごとに改訂される仕組みになっており、5年目(2021年7月以降)からは割引率は0になるのでご注意ください。

BNBを購入するにはどうすればよい?

BINANCEはビットコイン(以下「BTC」と表記)などを基軸通貨として仮想通貨の売買ができるようになっているのですが、日本円を含め中国元・ドルなどの法定通貨には対応しておりません。
そのため、BNBをBINANCEで購入する場合には、

  • 国内取引所でBTCを購入
  • 購入したBTCをBinanceに送金
  • 送金したBTCでBNBを購入

 

というプロセスを踏む必要があります。

買い戻しとバーンってなんだ?

 

Binanceは取引所としての利益(=売買時に徴収する手数料が利益)の20%相当額のBNBを四半期ごとに市中から買い戻して、総発行枚数1億枚になるまでバーンし続けることが公表されています。

BNBの総発行枚数は2億枚なので、総発行枚数の50%の消却することになります。
BNBの総発行枚数が減ることで、BNB1枚あたりの価値は上昇することになるので、希少性が高まることが見込まれます。また、通貨の減少を伴うため価格高騰の要因にもなります。

BNBの価格推移

BNB
出典:Coingecko

 

BNBの価格は、2017年9月には12円を推移していました。
ところが、2017年10月末辺りに価格が上昇し2018年に入ると2,755円にまで高騰しました。

この時期は、億り人が続出し、テレビでも話題になりました。
しかし、2018年1月下旬に、コインチェックの580億円相当のNEM流出事件が発生…それが引き金となり、仮想通貨が全体的に暴落しました。

コインチェック事件が発生するまでは、仮想通貨と言えばBTCしか思い浮かばない人がほとんどでしたが、皮肉にもCoincheck事件で盗難にあったNEMだけでなく、ETHやLTCやXRPなどと言ったアルトコインの知名度があがった要因にもなったのは皮肉なことです。

現在の仮想通貨は落ち着きを取り戻し、仮想通貨容認国でも仮想通貨に関連する法整備が進み、フィデリティなど機関投資家の仮想通貨参入が徐々に目立っています。
世界最大の資産運用会社であるブラックロックも、仮想通貨参入を検討し始めるほどです。

……2018年2月9日に497円まで下落したBNBは、2019年3月時点では1,601円と、再び上昇傾向にあります。

価格については、基軸通貨のメインであるBTCの価格や、為替レート(法定通貨に交換する際の対円レート)にも依存するのでご注意ください

BNBが期待される要因とは?

 

BNBの主な用途は、

  • 売買手数料の支払い
  • アメリカドルの売買
  • 不動産物件の購入
  • Binanceで販売されるICOトークンの購入

 

などが挙げられます。
BNBは購入して値上がりを待つ仮想通貨という位置づけにとどまらず、ユーティリティトークンとしての用途があります。

加えて、Binanceで実施されるICOのトークンをBNBで購入することも可能です。
そして、注目すべき最大のポイントが2点あります。

  • Binance独自のブロックチェーン「Binance Chain」
  • 分散型取引所(以下「DEX」と表記)でBNBを使用

 

BNBはイーサリアムのブロックチェーン上で動作するERC-20トークンですが、Binance Chainという独自のブロックチェーンを構築し、BNBをその独自のブロックチェーン上に移転させて、稼働させる計画があるとのことです。さらに、BNBをDEX版BINANCEの基盤にする構想も発表されています。

DEXはブロックチェーン上で仮想する中央集権を持たない取引所ですが、それゆえ「次世代の取引所」であるともいうことができます。

なお、BinanceはBinance Chain上で稼働するDEX「Binance DEX」の本リリースを計画しており、すでにテストネットがリリースされております。
DEXの本リリース時期は2019年前半であるとのことです。

DEXが本リリースされると、BNBのブロックチェーンが取引履歴の記録に必要になるため、取引量が増えるほど需要が高まることになります。

BNB高騰についてのTwitter反応

 

現在のBNBの価格は高騰している傾向にあり、Twitter上でも、BNBの高騰について数々のアクションが散見されました。
そこで、反応したツイートをいくつか集めてみました。

 

まとめ

もぐらいだー

BNBの特徴や価格推移、Binance DEX構想に基づく将来性について解説しましたが、BNBの発展は道半ば…伸びしろが非常にある取引所トークンといっても過言ではありません

 

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執筆者
hubexchangeのメディア部門を担う「編集部」の公式アカウントです。 編集長はもぐらいだー(ikenaga)。ハッキングされた取引所の事象発生から現在までを追う「ハッキング探偵」などの企画立案や執筆時マニュアルの策定などの編集部内外の標準化ツールの整備に注力中。メディア事業に興味があるアシスタント希望者求む!
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