高額な配当利回りを謳った投資案件で、その実は出資者から募った資金で配当を賄っていく詐欺(スキャム)のことを言います。後から参加した出資者の資金は先行出資者にまわされるため、参加時期があとになればなるほど不利になります。
そもそもこのような投資案件には参加しないことが肝要ではありますが…もし、返金要請に基づき全額返金されることが前提であるならば、出資者としては破綻前にいかに離脱できるかが重要になってきます。
ちなみに、この名称は詐欺師「チャールズ・ポンジ(Charles Ponzi)」が行った投資詐欺に由来しています。日本では、「ねずみ講のような…」と表現されることがありますが、「出資金詐欺」が正しい呼称です。
元NASDAQ会長の「バーナード・ローレンス・マドフ」が行った投資詐欺が史上最大。NASDAQの創業者でもあり、NASDAQの元会長という「信用」を武器に約500億ドル(約5.5兆円)を集めたと言われており、下記の大手金融機関も被害を受けたとされています。
ちなみに、この詐欺(バーナード・マドフ事件)は大量の出資者からの払い戻し請求が発生したリーマンショック(サブプライムローン)をきっかけにポンジ・スキームであることが発覚。実に、10年近く出資者の目を欺いてきたことでも有名な事件と言えます。
仮想通貨のICOなどに「案件」とつくと”ほぼスキャム”である…という話もあったりしますが、ここでは過去に起きた仮想通貨のポンジ・スキームについてご紹介します。
2016年にICOした仮想通貨「BitConnectCoin(以下「BCC」)」は、ウォレット間の送金機能などは普通の仮想通貨であったが、『レンディング』と呼ばれる公式プラットフォームサービス上のウォレットにBCCを預託することで(なぜかドルで)利子が得られるサービスがあり、多くのユーザーがBCCを購入してレンディングに参加する結果に。
2018年1月4日に、テキサス州がBCCの発行・管理会社に対して、未認可証券を販売したとして業務停止命令を出し、それにあわせてBCCは大暴落。さらに、「ハッキングされてサービスが継続できない」と発表し、最終的にはプラットフォームは閉鎖され売買ができない状態に陥った。
ちなみに、ビットコネクトと全く同じ「レンディング」のスキームを模した「HEXTRACOIN」などが後に続いたが、ビットコネクトと同じようにハッキング等々を言い訳にしてプラットフォームを閉鎖している。