TetherUSに関する情報 | |||
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シンボル | USDT | 正式名称 | TetherUS |
カテゴリ | 暗号通貨 | 対応取引所数 | 344 |
現在価格 | 107円 ($1.00000) | 取引量(24h) | 11,374,644,124,794円 ($106,147,352,297) |
最大発行枚数 | 36,269,903,037枚 | 循環流通枚数 | 36,269,903,037枚 |
時価総額 | 3,905,197,153,259円 ($36,443,016,016) | 還元方式 | |
暗号方式 | その他 | 承認方式 | |
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テザー(通貨単位:USDT)とは、2015年2月に公開されたTether Limited社が発行する米ドルの価格に連動させる目的で開発された仮想通貨です。
このような日本円や米ドルのような法定通貨に価格に連動させるような通貨をステーブルコインと呼びます。
アセット名 | 正式名称 | ペッグ通貨 | 提供元 | 主要取扱取引所 |
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USDT | USD Tether | USD(アメリカドル) | Tether Limited | BitFinnex |
TUSD | True USD | USD(アメリカドル) | Trust Token | BINANCE Cryptopia BTTREX |
PAX | Paxos Standard Token | USD(アメリカドル) | Paxos | BINANCE |
GUSD | Gemini dollar | USD(アメリカドル) | Gemini[Winklevos bros] | Gemini |
USDT以外にも米ドルのステーブルコインは、TUSD、GUSD、USDC、PAXなどの多くの通貨が存在していますが、テザーは多くの海外の取引所で採用されている知名度の高いステーブルコインです。
テザーは、法定通貨での入金ができない取引所では価格が比較的に安定しているので、仮想通貨が急激な価格変動をしているときの一時的な避難先として重宝されています。
一方で、テザーは2017年のビットコインの価格上昇を意図的に作り上げた疑惑があり、多くのFUD(恐怖・不安・懸念)が渦巻いている仮想通貨でもあります。
本記事では、そんなTether(テザー)の特徴、メリット・デメリット、歴史についてわかりやすく解説します。
テザーは
上記2点の大きな特徴を備えています。
これらの特徴からテザーは、仮想通貨の送金・決済の高速化のメリットと、法定通貨の安定性のメリットを兼ね備えた次世代の通貨として注目を集めています。
テザーは、法定通貨である米ドルの価格と連動させることを目的としたステーブルコインです。法定通貨と連動することを、「釘による固定(ペッグ)」になぞらえて、ペッグ通貨とも呼ばれます。
ステーブルコイン(Stable Coin)とは、直訳すると「安定した通貨」という意味になります。つまり、急激な価格変動を抑えた通貨ということです。
仮想通貨は、ボラティリティが大きく、それに伴う急激な価格変動が問題としてありました。
価格差を利用したキャピタルゲインを得る目的であれば良いですが、仮想通貨がグローバルな決済手段を目的とするのであれば通貨価値の持続的な安定性は欠かせません。
例えば、日本円で考えてみると、リンゴ1個:100円だったのが、次の日にはリンゴ1個:1,000円になり、その次の日にはリンゴ1個:500円と価格変動のフリ幅が激しい通貨では日常生活で利用しづらいですよね。
そのような理由から、価格を安定させる目的としてテザーのようなステーブルコインが開発がされたというわけです。
テザーでは、米ドルとペッグしているので「1USDT = 1ドル」となります。多くの国で変動相場制を採用しているため米ドル自体も価格変動を起こしますが、仮想通貨のように急激に変動はしないので安定した通貨と言えます。
Proof of Reservers(PoR)とは、テザーを米ドルに連動させるための他の仮想通貨とは全く異なるコンセンサスアルゴリズムです。
テザーは、Tether Limited社によって発行、管理されている中央集権的な仮想通貨です。
PoRとは、テザーを利用したいユーザーがTether Limited社の口座に米ドルを預け入れることにより、同量のUSDTを発行する新規発行システムです。
一方で、Tether Limited社の口座からUSDTが米ドルに換金されれば、換金額と同量のUSDTを破棄されます。
このように米ドルを担保として価値を裏付けすることにより、USDTは米ドルとの価格を連動させているのです(いわゆる「米ドル兌換制」)。
ただ、実際に私たちが仮想通貨取引所で他の通貨とUSDTを交換するときにこのような手間は必要ありません。USDTの発行は取引所が行なったり、既に多くのUSDTが世の中に出回っているので、そのような経緯で取引所が保有するUSDTと他の通貨を交換するだけなのでUSDT以外の仮想通貨の購入方法と変わりません。
テザーは、Tether Limited社が全て管理を行なっている中央集権的な仮想通貨であるためカウンターパーティーリスクが伴います。
カウンターパーティーリスクとは、株・為替などの金融取引において取引相手が何らかの問題を起こしてしまい契約が履行されずに損失を被るリスクのことです。
テザーの場合、Tether Limited社が破綻、不正、ハッキング等の犯罪被害を被ってしまったとき、中央集権的であるがためにUSDTの価値が無価値になってしまう可能性があります。
現にUSDTは、必ずしも米ドルとペッグをしているわけではなく、後述をしますがテザーの多くの疑惑による不信感から、2018年10月15日に大暴落を起こしました。
この暴落は、テザーの不信感を利用したマーケットメイカーによるトレードであったとも言われていますが、USDTは必ずしも米ドルの価値を担保できなことが証明されてしまいました。
このことから、テザーは安定した資産とはまだまだ言えない部分があります。
テザーには上記のような疑惑が常に渦巻いています。
テザーは、2017年の仮想通貨の相場上昇を意図的に吊り上げた可能性が浮上し大きな話題となりました【出典:1】。 こうした疑念は今も残り続けており、仮想通貨市場に大きな被害をもたらすのではないかと危惧されています。
2019年4月現在、USDTは約20億ドル(約2,200億円)相当が発行されており、Tether Limited社が取扱う銀行口座には同等の準備金がなければいけません。
しかし、このUSDTを担保する同等の準備金が存在する証拠の公開は行われておりません。
こうした中で、Tether Limited社は準備金以上のUSDTを発行しているのではないかとの疑惑が2017年以降に立て続けに話題に上がりました。
2017年9月にTether Limited社の監査法人である「Friedman LLP」は、USDTが準備金に基づかずに発行している可能性があることを示唆しています。その後、2018年1月にTether Limited社は「Friedman LLP」との関係を解消しました。
こうした背景から、テザーへの疑惑がますます深まりましたが、現状では何が正しいのかはわかっていません。
Tether Limited社と大手仮想通貨取引所であるBitfinexは提携関係にあり、発行したUSDTを度々Bitfinexへ送金を行なっています。
テザーの疑惑を記した、いわゆる「テザーレポート【出典:1】」によると、USDTをBitfinexへ送金した2時間後にビットコインの価格上昇がみられることを報告しています。
このため、Tether Limited社はBitfinexを利用することでビットコインの価格操作を行なったのではないかと言われています。
Bitfinexは多くの投資家が注目する取引所であり、Bitfinexでの価格変動が仮想通貨の相場全体に大きく影響してきます。
2017年年末に仮想通貨の相場は大きく上昇しましたが、テザーにより価格を不当に釣り上げられた可能性は未だに拭いきれていません。
また、2019年4月26日にはBitfinexやTether Limited社の親会社iFinex社に対して、8億5,000万ドル(約950億円)の準備金を不正利用したとしてニューヨーク州の司法当局から裁判所命令が発令されて疑惑を一層深めました。
テザーが裏付けがなくても1ドルのペグで流通していて、
— ニシノカズ🤣 (@nishinokazu) May 2, 2019
これがニクソンショック時の紙幣と同じ歴史を辿っているということなら、
現代の紙幣の構造と同じくテザーを発行しまくって暗号資産を買い支えることもできるわけで、
テザー社はクリプト界のマネタリーベース権を握れる可能性もあるということで
テザー、こんなやばいニュース出ても暴落しないのか…裏付け資産74%しかないのに…やっぱこの市場はおかしいわ
— eddie (@eddie_GTR_xrp) April 30, 2019
やっぱりテザーのUSDTは害悪でしかないな
— 一向 進 (@1192shin) April 30, 2019
出典1:「Quantifying the Effect of Tether」(2018年1月24日)